数日前、知らない番号から携帯に電話が入った。
「えんどうですか?」

ていねいなのか、いい加減なのかわからないこの電話の主は、
大学時代のクラブの同期のKだった。
そして、昨日同期4人が梅田に集まり、
久しぶりに酒を飲んだ。
来年、クラブのOB会の75周年の記念に演奏会をすることになり、
Kが指揮をするという。
そして、同期の私たちにできるだけ参加してほしいという。
歴史の古いクラブのため、年齢層があまりに幅広くてまとめるのがたいへんだろうし、
できるだけ気心の知れたメンバーを集めたいということのようだ。
演奏する曲などを相談し、
あとは手当たり次第に携帯から同期の連中に電話をしてみたり、
曲の作り方などについて大雑把に話してみたり。

約1年後のことで、何がどうなっているのかはわからないが、
とりあえず参加することを約束し別れた。
合唱なんて何年ぶり、いや何十年ぶりだろうか。
いまさらステージに立って歌うなど思いもよらないことであったが、
ちょっと挑戦してみようかという気持ちになっている。

ほとんど合唱や楽器の経験を持たない男たちが集まって、
毎日のように歌い、音楽について真剣に語り合う、
そんな日々が確かにあった。
音楽は一部の職業的演奏家のものではない、
音楽について特別な訓練を受けていなくても何かを作ることはできるし、
ささやかでも何かを残せると信じていた。
若気の至りで恥ずかしい限りであるが、
そのときの気持ちは現在の私たちにも確実につながっている、
そんなことを確認できた夜だった。
あの頃のやり直しではなく、
新しい何かに向かう、そんなことができたらおもしろいなと思っている。


昨日、久しぶりに淀川河川敷へ。
ByLX3.