ここ数日、HASSELのことばかり考えている。
時々、思い出したように物欲が湧いてきてそれを鎮めるのに苦労するのだが、
今回はHASSELBLADのカメラなのだ。
火をつけたのは、LeeFridlanderの写真集で、
FriedlanderがSWCをぶら下げているポートレートがあって、
さらに写真集の中でSWCで撮影されたと思われる写真がたくさんあって、
これがまたかっこいいのだ。
いい写真を見ると、同じカメラがほしくなる。
これはたいへん悪い病気だ。
今もっているカメラでなんとかならないかと思うが、
SWCというのはレンズ交換できない超広角レンズのついた特殊なカメラで、
ちょっとかわりは見当たらない。孤高の存在である。
ただ、値段もすごく、中古で安くても30万円程度。
これはちょっと手が届かない。
なのであっさりあきらめる。
で、今度はHASSELの500シリーズである。
こちらは普通にレンズ交換のできる6×6判の一眼レフである。
以前はたいへん高価であったが、
最近は10万円程度で買うことができる。
この10万円というのが曲者で、
出費としては痛いが、
ものすごく無理をすれば、買えないこともない、という値段だ。
Planar80mmの標準レンズがたいへんよいらしい。
ただ、Planar80mmというと私はPlanar80mmの付いた二眼レフカメラを持っているのだが、
HASSELのPlanarのほうがよさそうだ、などという記述をどこかのブログで読んでしまったのだ。
「よさそうだ」などといっても、非常に漠然としているし、
いずれにしてもよいレンズであるので、単に微妙な個性の違いなのだが、
一度そういう考えが頭に浮かんでしまうとなかなかそれを拭い去ることができない。
10万はやっぱり高いし、半額で買える国産の6×6一眼レフ、ブロニカでお茶を濁して・・・
いやいや、やっぱりHASSELで、などというばかな考えで頭がいっぱいになっていて、
自分の馬鹿さに嫌気がさす。
ただ、こういう物欲が湧いてくるときというのは、
自分にエネルギーがあるときのような気がして、
もしかすると今は調子がいいのかもしれない、などと思っている。
ならばそのエネルギーを撮影に向け、さらにカメラに向けるお金をフィルムやプリントにかければよい作品ができそうである。
しかし、カメラは欲しいし・・・
と、堂々巡りの昨今である。