私の悪い癖は、好きな写真家と同じレンズを使いたくなること。
どちらかというと、カメラよりレンズ。

とはいえ、好きな写真家さんと同じレンズを使うことはできることもあるし、できないこともある。
フリードランダーがハッセルのSWCを使っているからといって、おいそれと買うことはできない。
それに、好きな写真を見るたびにレンズやそれに合うカメラを買ったりしていたら、たいへんなことになる。
だから、「使いたくなる」という願望だけで終わることが多い。
というか、ほとんどそう。
今回は、柳沢信氏が使っていたOLYMPUS OM用の28mm f3.5というのが使って見たくなった。
しかし、それだけの理由でOLYMPUSのシステムに手を出すわけにはいかないので、
なにかかわりになるものはないかと、手持ちのレンズを物色する。

見つかったのは、PENTAXのスクリューマウントの28mm f3.5。
このレンズは2本持っていて、2本ともいただきもの。
1本はカビだらけで、もう1本はレンズは黄色いが使えそう。
ほとんど使ったことがなかったが、久しぶりにPENTAX SPにつけてみる。

ああ、なんだか、いいなあ。
なんというか、こういう小口径のレンズって、
自己をあまり主張しないようなところがあって、
地味なんだけど存在感がある。
かつてはこういう地味なレンズ群があって、
PENTAXスクリューマウントでいうと35mmF3.5とか、55mmF1.8とか。
こういうレンズをひそかに「おくゆかしレンズ」と呼んで愛している。
愛しているが、なかなか使うことはなくて、
今回はたまたま柳沢氏の写真のおかげで取り出して写真を撮ることになった。

さて、何を撮ろうかな。(決まってない)