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先日のこと。
ヤフオクで落札したPENTAX LXのワインダーが、
いざフィルムを入れてみるとうまくフィルムが送られない。
壊れてるのかと思い、
サービスセンターに持ち込んだ。
奥で点検していた店員さんが出てきて、
「あの、このカメラ、
そこ蓋にプリクラが貼ってありますよね。」
そこで、ピンときた。
苦笑が私の顔に広がる。
「で、ですね、
そのプリクラが接点をふさいでいるんですね」
と、続ける店員さん。
「あ、甥っ子が生まれたときに妹が勝手に・・・」
10年前に貼られたプリクラが、ワインダーの接点を塞いでいたのだ。
ワインダーを持っていなかったので、ずっとそのことに気付かずにいた。
*
プリクラをはがしたところ、ワインダーは正常に作動しはじめた。
「で、点検してみたんですが、
このカメラ、ミラーのモルトがダメになってますね。」
「そうですか、じゃあなおしてもらえますか」
「モルトを直すのもいいですが、
オーバーホールされませんか?」
と店員さん。
PENTAX LXは前期型と後期型があって、
前期型はもうメーカーではオーバーホールできないらしい。
私のは後期型なのだが、後期型もいつオーバーホールできなくなるとも限らない。
買ってから19年もたっているし、
オーバーホールをしてもばちはあたらないだろう。
思い切って入院させることにした。
*
PENTAX LXは、私の最も思い入れのあるカメラ。
先日書きかけた「一番好きなカメラ」は、このLXだ。
美しいデザイン。
滑らかな手触り。
頑丈さ。
数ヶ月アジアを旅したときも、
自転車で日本を縦断したときも、
ずっとこのカメラが一緒だった。
退院してきたら、またずっと使い続けよう。
問題のプリクラ。
しかし、汚い底蓋やな。
*
入院を待つLX。