先日のこと。
ヤフオクで落札したPENTAX LXのワインダーが、
いざフィルムを入れてみるとうまくフィルムが送られない。
壊れてるのかと思い、
サービスセンターに持ち込んだ。
奥で点検していた店員さんが出てきて、
「あの、このカメラ、
そこ蓋にプリクラが貼ってありますよね。」
そこで、ピンときた。
苦笑が私の顔に広がる。
「で、ですね、
そのプリクラが接点をふさいでいるんですね」
と、続ける店員さん。
「あ、甥っ子が生まれたときに妹が勝手に・・・」
10年前に貼られたプリクラが、ワインダーの接点を塞いでいたのだ。
ワインダーを持っていなかったので、ずっとそのことに気付かずにいた。

プリクラをはがしたところ、ワインダーは正常に作動しはじめた。
「で、点検してみたんですが、
このカメラ、ミラーのモルトがダメになってますね。」
「そうですか、じゃあなおしてもらえますか」
モルトを直すのもいいですが、
オーバーホールされませんか?」
と店員さん。
PENTAX LXは前期型と後期型があって、
前期型はもうメーカーではオーバーホールできないらしい。
私のは後期型なのだが、後期型もいつオーバーホールできなくなるとも限らない。
買ってから19年もたっているし、
オーバーホールをしてもばちはあたらないだろう。
思い切って入院させることにした。

PENTAX LXは、私の最も思い入れのあるカメラ。
先日書きかけた「一番好きなカメラ」は、このLXだ。
美しいデザイン。
滑らかな手触り。
頑丈さ。
数ヶ月アジアを旅したときも、
自転車で日本を縦断したときも、
ずっとこのカメラが一緒だった。
退院してきたら、またずっと使い続けよう。

問題のプリクラ。
しかし、汚い底蓋やな。


入院を待つLX。