つい最近、思わぬ人から
「日記読んでますよ。面白いですね」
と言われた。
こういうのは、地味にうれしい。
web上にアップしている、昔自転車旅行をしていたときの日記を最初から読んでくれているとのこと。
もう9年前のことで、自分でもほとんど思い出すことのない旅のことを、
こうして思わぬところから思いだすことができるのは、
インターネットの効用か。

9年前の自転車旅行は、3ヶ月かけて日本を縦断するというものだったけど、
日記を読んでいただければわかるが、
実に地味な旅だった。
これといったハプニングもなく、ひたすらペダルを漕いで日本を走り続けた。
これが、よくも悪くも日本という国なのだなと思った。

わずかな疲労の他は何も残さなかったような旅だったが、
最近思うのは、自分の目が、この旅以降変わったような気がするのだ。
それも急激にではなく、少しずつ少しずつ。
何かが静かに沈殿するように、
自分が変化しているように思うのだ。
私は今もこの旅を消化し続けているのかも知れない。
http://www1.plala.or.jp/e-shin/tour/tour.html